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スマートスピーカー(AI スピーカー)
学会誌「冷凍」に掲載された記事を集めました。
当時の記事をそのまま掲載していますので古い内容や、当会の専門分野とは無関係な内容もあります。
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スマートスピーカーとは,インターネットへの接続機能と音声入力によるアシスタント機能を有するスピーカーで,
スマートフォンやPC の周辺端末として使用できるだけでなく,音声を自動で認識し,音楽や動画の再生,天気予報や
ニュースなどの情報検索,さらにはエアコンなどの家電製品を遠隔から操作することもできる.
音声入力によるアシスタント機能は,搭載されている頭脳(コンピュータ)が人の言葉を理解しそこから論理的な推論
を行い,経験により学習した規準を交え最適な判断・操作へとつなげることから,日本ではAI スピーカーと呼ばれる.
これは,人の言葉を文字化する音声認識と,文字化した情報を言語として理解する言語処理が土台となっており,高い
技術が要求される.人とコミュニケーションを図る双方向の通信ができることからも,その技術の高さは証明される.
ちなみに,AI とはArtificial Intelligence の略で,日本語では人工知能と訳され,現在広く使用されている言葉である.
そもそも,スマートスピーカーは米国市場で2014 年末に投入された商品で,昨今では日本においても様々なメディア
で紹介されており,今注目される商品となっている.2017 年以降,日本からも新しい商品が市場へ投入されている.な
ぜスピーカーなのかというと,部屋で音楽を聴くためのデバイスがスタートとなり,その後AI が必ずしも必要という
わけではなく,あくまで音楽を楽しむことを主体としながら機能の幅を広げていったことに由来する.音声入力による
操作は,タブレットの画面やPC のキーボードを操作するよりも簡単で速く,しかも手軽にできることからそのメリッ
トは大きく,今後応用の場が広がるものと予想する.
その中でも,生活シーンを大きく変えようとしているのが,家電製品を遠隔から操作できる機能である.現在,住宅
においては様々な家電製品(エアコン,照明器具,テレビなど)のIoT によるネットワークが構築されている.中には,
クラウドサーバーを介しながら外出先からタブレットやスマートフォンで操作する環境も実現されている.またこれま
では,人の在/不在を検知する人感センサや室内の空気環境を検知する温度センサなどのセンサ情報を基に,エアコン
の運転・設定温度の変更や照明器具の調光,テレビの自動操作などを行っていた.だが,このAI スピーカーの登場に
より,人が感覚的に欲求するタイミングでしかも音声のみで即座に操作できる環境がより身近に実現できるようになっ
た.快適なインターフェース環境が簡単に実現できるスマートスピーカーの登場は,画期的なイノベーションである.
今後,スマートスピーカーは住宅用途での使用が主流となり,中心的な役割を担っていくであろう.さらに,オフィ
スやホテル,病院などの業務用途も視野に入れながら機能の幅を広げていければ,1 日を通した生活パターンにおいて
今までにない新たなシーンが創造されるものと期待する.
参考:週刊東洋経済,東洋経済ONLINE,日経トレンディネット
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