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 IPCC第5次報告GWP  
 
学会誌「冷凍」に掲載された記事を集めました。
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 2013 年6 月に「改正フロン法」が公布され,来年度以降本格的に施行される予定となっている.この法律では種々の 改正が行われているが,その主眼点は温暖化ガスであるフルオロカーボン冷媒の大気中への放出防止であり,フルオロ カーボン冷媒の放出量はGWP トンで規制される予定である.

 GWP とは温暖化係数のことで,二酸化炭素の温暖化能力を1(基準)と した場合に,各種のフルオロカーボンの温暖化能力が,基準となる二酸化 炭素と比較し,どの程度になるかを示した指標である.
 また,GWPトンとは,大気中に放出されたフルオロカーボンの重量と GWP をかけたものである.したがって,同じ10 kg のフルオロカーボン冷 媒でも,GWP が300 のものと3000 のものでは,GWP トンは10 倍の差が でる.このように,各フルオロカーボン冷媒のGWP は今後非常に重要な 数値となる.
 ところで,このGWP の値は国際的な機関である「気候変動に関する政府 間パネル(IPCC)」で科学的に決定されているが,このIPCC では不定期に 報告書を公表している.現在主に使用されているGWP は2007 年のIPCC 第4 次報告のものであるが,2013 年にIPCC 第5 次報告が公表され,各冷 媒のGWP も変更された.したがって,「改正フロン法」が本格施行された 際に使用されるGWP も,このIPCC 第5 次報告の値が使用されることが 予測される.
 (注)IPCC で公表されるGWP は単一成分冷媒のみであるため,混合冷媒については下記の要領で計算した値である.
 混合冷媒A(成分比a:b:c = 50:30:20)の場合
 混合冷媒A のGWP =冷媒a のGWP × 0.5 +冷媒b のGWP× 0.3 +冷媒c のGWP × 0.2

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