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LTE(Long Term Evolution)
                             


 最近,携帯電話のテレビCM で「LTE」や「4G」というワードを耳にするが,それが何を意味しているのか理解して いる人はどれだけいるだろうか.少なくとも,この記事を書くまで私はまったく知らなかったのだが…
 「LTE」とは,“Long Term Evolution”の略で,第3 世代(3G)の携帯電話通信方式を拡張してデータ通信をより高速 化した規格のこと.それまでの通信方式(3.5G)の最大通信速度14.4 Mbps からLTE では理論上326 Mbps(実際のサー ビスでは数十Mbps 程度)と大幅な高速化がなされている.
 LTE を直訳すると「長期間の発展」という意味になるが,これは,第4 世代への円滑な切替のために第3 世代を長期間 に渡って発展させ,効率よく使用していくという目的で規格化されたものだからである.このため,「LTE」は3.9G(第 3.9 世代)とも呼ばれている.
 すなわち,「LTE」は厳密には第4 世代ではないのだが,「4G」への本格移行にはまだ時間がかかるから,「LTE」も 「4G」あるいは「4G 対応」と呼んでもいいですよ,ということになっているようだ(国際電気通信連合(ITU)の声明).
 いうまでもなく「4G」とは“4th Generation”,第4 世代という意味なのだが,ここまで書くと,携帯電話のそのほかの 世代についても少々の説明が必要だろう.ここで,携帯電話の通信方式の変遷を振り返ってみる.
 
 ■第1 世代:自動車電話や肩掛けタイプ(比較的大型)の携帯電話で利用されたアナログ方式の通信システム.1979 年 に東京都心からサービスが開始され,2000 年に終了している.
 ■第2 世代:1993 年に登場した携帯電話システムで,デジタル方式の採用により通信速度が高速化(最大28.8 kbps) されると同時に,電子メールやインターネット接続などの高機能化により,1990 年代後半に急激に利用者が増大し た.1998 年には第2 世代をさらに高速化した「第2.5 世代(2.5G)」と呼ばれるサービスが提供されるようになる.こ のとき,データ通信速度は100 kbps を超えている.日本で採用された通信方式(PDC)が国内のみのローカル規格 となったことで,海外で端末を使用できないという問題が生じた.
 ■第3 世代:ITU によって定められた「IMT-2000」という世界標準規格に準拠した通信システムで,日本では2001 年 に商用サービスが開始され,現在(2013 年時点)使用されている携帯電話のほとんどがこの第3 世代である.デー タ通信速度は最大2 Mbps.2006 年には第3.5 世代と呼ばれるサービスが登場,データ通信速度は14.4 Mbps.そし て2010 年,3.9G = LTE が第4 世代への引継ぎ役として登場,データ通信速度は75 ~ 100 Mbps と,進化を続けて いる.
 ■第4 世代:ITU が定める規格「IMT-Advanced」に準拠した通信システムのことで,厳密には「LTE-Advanced」と 「WiMAX2」の2 つのみが第4 世代に該当する.通信速度は理論上1 Gbps 以上になるという.第4 世代携帯電話の 商用サービスは2016 年以降になるようだ.
 
 このように,携帯電話に代表される情報通信技術は,文字通り桁違いのスピードで進化しており,それと同期するよ うに人間社会も変革の時代を迎えているように思われる.歴史上,技術革新に伴う急激な環境変化の影響は必ずしもい いことばかりではなかったが,この情報通信技術の発展は,より多くの人にたくさんの幸せをもたらすものであってほ しいと思う.
 
 参考資料:ウィキペディア(http://ja.wikipedia.org/wiki)

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