最近気になる用語 2
TEWI (Total Equivalent Warming Impact:総合等価温暖化因子) |
GWPは、単純に各ガスが大気中に放出された場合の比較であるが、冷媒は密閉サイクルで使用されるので、
その使用時の漏れ状況、廃棄時の大気への放出量、また運転電力消費による化石燃料使用からの炭酸ガス
発生量を総合的に考慮して、地球温暖化への影響を評価する手法がTEWIであり、次式で表される。
TEWI=直接排出CO2等価量+間接排出CO2等価量
直接排出CO2等価量=GWP×L×N+GWP×M×(1-α)
間接排出CO2等価量=N×E×β
GWP:1Kg当りのCO2基準の温暖化係数 積分期間100年間(kg-CO2/kg)
L:機器からの年間漏れ量(kg/年)
N:機器の運転年数(年)
M:機器への充填量(kg)
α:機器廃棄時の回収率
E:機器の年間エネルギー消費量(kWh/年)
β:1kWhの発電に要するCO2発生量(kg-CO2/kWh)
試算では、間接排出が全TEWIの90~95%を占めるといわれている。
TEWI値を低くするためには、使用中の冷媒放出量を減らすと同時には廃棄時の冷媒回収率の
向上、システムのエネルギ効率の向上が重要となってくる。
※学会誌「冷凍」に掲載された記事「最近気になる用語」をそのまま転載しています。
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