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カーボンフットプリント
(Carbon footprint)
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“Carbon footprint”は「炭素の足跡」を表す言葉で,日本語では英語の読みをそのまま用いて「カーボンフット
プリント」としており,商品のライフサイクル全般(資源採掘から廃棄まで)を通して排出される温室効果ガスを,CO2 排
出量として表したものである.本来的には,あらゆる耐久消費財やサービス分野に適用することが可能であるが,当面
は,個別の排出量が簡易な方法で直接的に理解でき,かつ比較が容易な分野から導入することが有効であるという考え
から,まず,商品本体(包装を含む)への表示が容易で,かつ,日常的に購入(商品選択)の機会が多い日用品や食料
品などの非耐久財から導入する方向で検討されている.
二酸化炭素を代表とする温室効果ガスの影響による地球温暖化問題は,生態系や人類の活動への悪影響をもたらす大
きな環境問題としてクローズアップされている.これへの対応の一つとして,CO2の「見える化」(可視化)が注目され
ており,2008 年7 月29日に閣議決定された「低炭素社会づくり行動計画」においては,「『見える化』について2008年度
中に排出量の算定やその信頼性の確保,表示の方法などに関するガイドラインを取りまとめ,来年度から試行的な導入
実験を行うよう目指す」こととされ,経済産業省,環境省,農林水産省,国土交通省がそれぞれの立場から見える化に
関する検討を進めている.
CO2 の見える化は,民生家庭部門からのCO2 排出量が伸び続けており,これを削減していくことが大きな課題である
ことから,一般消費者に向けて情報提供を行い,一般消費者の気づきをもたらすことが,その解決に向けた第一歩とし
て重要と考えられているためである.
一般消費者が関わるCO2 排出としては,都市ガスやガソリン,灯油などの燃焼のほか,電力消費に伴い発電所から発
生するものなどがあり,これらは比較的意識されはじめてきているが,一般消費者が関与するCO2 の排出はこればかり
ではなく,家庭で購入するあらゆる商品で,これを作り,運んでくる過程,あるいは店頭で陳列・販売する過程,さら
には,商品を使用した後にゴミとして廃棄されたり,リサイクルされたりする際にもCO2 が排出されている.こうした
商品のライフサイクル全体(原材料調達から廃棄・リサイクルまで)を通してCO2 排出量を見える化したものが「カー
ボンフットプリント」であり,これを算定して商品本体に表示することを目指しているのが,経済産業省が研究会を通
して検討を進めている「カーボンフットプリント制度」である.
実際の活動として,環境配慮型製品やサービスの展示会である「エコプロダクツ2008」(2008年12月11日~13日開催)
では,経済産業省の「カーボンフットプリント制度の実用化・普及推進
研究会」メンバー企業約30社により,実際にカーボンフットプリントを
算定・表示した商品サンプル(食品飲料・日用品・文具・衣料・電気製
品・什器など)が出品された.また,これに先立ちカーボンフットプリ
ント・統一マークが一般公募され,多数の応募作品の中から選ばれた
(図1).
CO2 の見える化は,「見る」消費者ばかりでなく「見せる」事業者に
とっても,CO2 排出量削減のためのツールとして活用することが期待さ
れる.実際にCO2 の排出量が表示された商品をみて,消費者の行動意識
の変化や,あるいは消費者の視線を意識して,事業者のCO2 削減努力が
加速されることが期待されている.
(引用文献: Wikipedia,Yahoo !辞書)
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