新冷媒評価委員会 FAQ Q1:本委員会でなぜ冷媒の加害性を審査するのですか。この結果は何のために使われるのですか。 A1:冷凍保安規則や一般高圧ガス保安規則では,冷媒ガスは「不活性ガス」「可燃性ガス」「毒性ガス」に分類され,不活性ガスの中に「特定不活性ガス」も定義されています。以前はガスの分類毎に冷媒ガスが掲名されていたのですが,近年の高圧ガス保安法等の改正により,性能規定化が図られ,掲名が廃止されました.利用者の立場からは使用する冷媒ガスがどの分類に属するかの情報が公開されている必要があります。そこで,経済産業省 産業構造審議会 保安分科会 高圧ガス小委員会で「今後新たに開発される冷媒の評価等については、日本冷凍空調学会に設置された新冷媒評価委員会において、 具体的な冷媒の評価等について検討を行うこと。」と、本委員会で評価をすることが求められました。以上のような背景に基づいて,本委員会で,新規に開発された冷媒の加害性を評価し,一般に公表することになりました。公表された評価結果を参考に,新しい冷媒を安全に使用されることを期待しています。 Q2:評価対象ガスをASHRAE Standard 34あるいはISO 817のカテゴリーのA1, A2L冷媒に限っているのはなぜですか。
A2:評価対象ガスは冷凍保安規則における「不活性ガス」の中の「特定不活性ガスではない不活性ガス」と「特定不活性ガス」です。冷凍保安規則等における冷媒の分類規程によると,「特定不活性ガスではない不活性ガス」と「特定不活性ガス」は,それぞれASHRAE Standard 34,ISO 817のカテゴリーのA1, A2Lガスに対応しています。したがって,評価対象ガスをA1,A2Lに限定しています。 Q3:学会規格JSRAE S 0003に従って燃焼性を判定するのはなぜですか。 A3:2021年4月に特定不活性ガスの性能規定化に係る省令改正が行われた結果,フルオロカーボンガスの燃焼性に関係する試験方法が大きく変更され,国際規格との整合が図られました。新たな試験方法とそれらに基づく判定法を明確にすることを目的として,本学会で2021年10月にJSRAE S 0003「冷媒の燃焼性区分判定のための試験法」を発行しました。 本委員会における評価を受けるには、JSRAE S 0003に規定されている試験結果を提出していただくことになります。 Q4:ASHRAE Standard 34あるいはISO 817の申請に使用した測定データを本委員会の申請に使用できますか。 A4:試験法や試験条件がJSRAE S 0003で規定されているものと同じ場合には,海外規格の申請に使用した測定データを使用することができます。不足するものについては新たに取得してください。 Q5:申請書類の「ASHRAE 34に登録されたことを示す書類」とはどのようなものですか。 A5:ASHRAE 34に登録されたことを示すASHRAEのホームページ、またはASHRAE 34の審議委員会の議事録のコピーを提出してください。まだ公式な議事録などが公開されていない場合は、審議委員会の委員長からのメールで代用することも可とします。 Q6:C値などの冷媒定数業界標準値の審査のみ申請することはできますか。 A6:可能です。様式7の申請書とデータをお送りください。 |