70. 光触媒
酸化チタンを光にあてると、チタンの表面に強力な分解力が発生する。
この分解力は、悪臭をニオイのしない無機物に、細菌は細胞膜を破壊して除菌され、
ウイルスは不活性化して活動力をなくし、NOxや新建材臭を無害化するパワーを
もっている。
もう少し詳しく説明すれば、酸化チタンに光が当たると、酸化チタンのもつe-とh+
に空気中のO2とH2Oが反応してOH(水酸基ラジカル)とO2-
(スーパーオキサイドイオン)という2種類の物質が生成する。これが強い酸化分解力を持ち、例えば細菌では
、細胞膜を損傷して除去し、ニオイ分子は、水と二酸化炭素という無害の物質に分解する。
光触媒の作用は、植物の葉の表面で行なわれる「光合成」に似ている。光合成は葉緑素を触媒にして、二酸化
炭素と水から酸素を作りだすが、「光触媒」は酸化チタンを触媒にして、空気中の水と酸素から強い酸化分解力を
もつ水酸基ラジカルを作り出す。細菌や有機物が水酸基ラジカルに触れると酸化して分解されてしまう。
このような特性から、この最先端の光触媒技術は、空気清浄機をはじめ手術室の抗菌タイルや排気ガスの
汚れw軽減するガードレールなどにも応用されている。
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